事故を起こした車や、事故にあった車を前にして「この車はもう売れないのではないか」と不安に感じる人は少なくありません。
しかし、事故車であっても売却できるケースは多く、状態によっては思っていた以上の価格がつくこともあります。
大切なのは、事故車の扱われ方や査定額への影響、売却時の注意点を正しく知ったうえで行動することです。
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事故車は売却してもいい?
この章では、事故車を売却できるのか、また売却するときにどのような点に気をつけるべきかを解説します。
事故車だからといって、すぐに価値がゼロになるわけではありません。
事故車でも売却はできる
結論からいうと、事故車でも売却は可能です。
車の前方がへこんでいたり、ドアに大きな傷があったりしても、買取をしてくれる業者はあります。
特に
- エンジン
- 足回り
- 内装
- 電装品
などに使える部分が残っていれば、その車にはまだ価値があると判断されることがあります。
事故車だから売れないと決めつけず、まずは査定に出してみることが大切です。
修復歴がある場合は正直に伝える
事故車を売却するときに特に大切なのが、修復歴を正直に伝えることです。
修復歴とは、車の骨格部分にあたるフレームやピラーなどを修理、または交換した履歴を指します。
外から見た傷がきれいに直っていても、骨格部分に修理歴がある場合は査定額に大きく影響します。
修復歴を隠して売却すると、契約後に減額されたり、場合によってはトラブルに発展したりするおそれがあります。
普通の買取店と事故車専門店で査定額が変わる
事故車を売る場合、どの業者に査定を依頼するかによって金額が大きく変わります。
一般的な中古車買取店では、再販売しやすいきれいな車を高く評価する傾向があります。
一方で、事故車専門店は壊れた車や不動車の扱いに慣れており、
- 部品
- 海外輸出
- 資源としての価値
まで見て査定してくれます。
事故車を少しでも高く売りたいなら、普通の買取店だけでなく事故車専門店にも査定を依頼するのがおすすめです。
事故車の査定額はどれくらい下がる?
この章では、事故車の査定額がどの程度下がるのか、どの部分が評価に影響するのかを見ていきます。
下がり幅は車の状態によって変わるため、目安を知っておくことが大切です。
修復歴車は査定額が30%から50%下がることがある
修復歴のある車は、同じ年式や走行距離の車と比べて査定額が下がりやすくなります。
一般的には、修復歴があるだけで査定額が30%から50%ほど下がることもあります。
なぜなら、修復歴車は走行中の安全性や将来の故障リスクを不安に感じられやすいからです。
ただし、すべての事故車が大きく下がるわけではなく、修理の内容や車種、人気度によって評価は変わります。
骨格部分の損傷があると大きく下がりやすい
事故車の査定で特に重く見られるのが、車の骨格部分に損傷があるかどうかです。
骨格部分とは、人の体でいう骨のようなもので、車の強さや走りの安定に関わる大切な部分を指します。
たとえば、
- フレーム
- クロスメンバー
- ピラー
- インサイドパネル
などを修理した車は、修復歴車として扱われることが多くなります。
見た目がきれいに直っていても、骨格部分にゆがみが残っていると、まっすぐ走らない、タイヤが早く減る、異音が出るといった不安が出やすくなります。
そのため、骨格部分に修理や交換の履歴がある車は、査定額が大きく下がりやすいと考えておきましょう。
年式や走行距離でも査定額は変わる
事故車の査定額は、事故の内容だけで決まるわけではありません。
年式が新しい車や、走行距離が少ない車は、事故歴があっても一定の需要があります。
反対に、年式が古く走行距離も多い車は、事故の影響が小さくても査定額が伸びにくい傾向があります。
ただし、
- 人気の高いミニバン
- SUV
- 軽自動車
- ハイブリッド車
などは、中古車市場や海外で需要が残っていることも珍しくありません。
事故車だから一律で安くなるのではなく、車種、年式、走行距離、修理の内容を合わせて総合的に判断されるのです。
事故車でも売却できる理由
この章では、事故車に価値が残る理由を解説します。
走れない車や大きく壊れた車でも、部品、輸出、資源など別の形で需要があるため、売却できる可能性があります。
海外で需要があるから
日本では事故車や修復歴車に対して、あまりよい印象を持たれないことがあります。
しかし、海外では日本車そのものの人気が高く、多少の傷や修復歴があっても使いたいという需要があります。
特に、
- トヨタ
- ホンダ
- 日産
- スズキ
- 三菱
などの車は、国や地域によっては修理しながら長く乗られることも多いです。
日本では価値が低いと見られた車でも、海外ではまだ十分に使える車として評価される場合があります。
事故車専門店が高く買い取れる理由のひとつは、国内だけでなく海外への販売ルートを持っているからです。
使える部品に価値があるから
事故で車体が大きく壊れていても、すべての部品が使えなくなるわけではありません。
- エンジン
- ミッション
- ライト
- ドア
- シート
- ナビ
- ホイール
など、まだ使える部品が残っていれば価値があります。
中古部品は、新品より安く修理したい人や整備工場にとって役立つ存在です。
たとえば、前側をぶつけた車でも、後ろのドアやトランク、内装部品はきれいなまま残っていることがあります。
このように、車全体としては走れなくても、部品ごとに見ると十分に売れる部分があるのです。
鉄やアルミなどの資源として売れるから
事故車は、部品として使えない場合でも資源として価値が残ります。
車には
- 鉄
- アルミ
- 銅
- レアメタル
など、再利用できる素材が多く使われています。
そのため、動かない車や大きく壊れた車でも、解体して資源として売却できる可能性があります。
もちろん、資源としての価値だけでは高額査定になりにくいですが、処分費用がかかると思っていた車に値段がつくこともあります。
廃車にするしかないと思える状態でも、査定に出す価値は十分にあります。
カーネクストやタウなど事故車専門店があるから
事故車を売却しやすくなっている理由として、事故車や廃車を専門に扱う業者の存在があります。
カーネクストやタウのような事故車専門店は、
- 壊れた車
- 不動車
- 水没車
- 修復歴車
などの買取に対応していることがあります。
これらの業者は、一般的な中古車販売だけでなく、部品販売、海外輸出、資源リサイクルなど複数の販売ルートを持っている点が強みです。
そのため、普通の買取店では値段がつかない車でも、事故車専門店では買取対象になる場合があります。
事故車を売るときは、近所の買取店だけで判断せず、専門業者の査定も比べてみるとよいでしょう。
事故車を売却する前に確認すべきこと
この章では、事故車を売る前に確認しておきたい書類や情報について解説します。
事前に準備しておくことで、査定がスムーズになり、売却後のトラブルも防ぎやすくなります。
事故歴と修復歴の違いを確認する
事故車を売却する前に、まず事故歴と修復歴の違いを理解しておきましょう。
事故歴とは、過去に事故にあった経験そのものを指す言葉として使われることが多いです。
一方で修復歴とは、車の骨格部分を修理または交換した履歴を指します。
つまり、
- バンパーをこすっただけ
- ドアを交換しただけ
といったケースでは、修復歴車にならないこともあります。
査定で大きく影響するのは、単なる事故歴ではなく修復歴の有無です。
車検証や自賠責保険証を用意する
事故車を売却するときは、車の状態だけでなく、必要な書類も確認しておく必要があります。
特に大切なのが、車検証と自賠責保険証です。
車検証には、
- 車の所有者
- 使用者
- 車台番号
- 登録年月日
など、売却手続きに必要な情報が書かれています。
自賠責保険証は、車を公道で走らせるために必要な保険の証明書で、売却や廃車の手続きでも確認されることがあります。
これらの書類が見つからない場合でも、再発行できることがありますが、手続きに時間がかかる場合があります。
査定から売却までをスムーズに進めるためにも、事前に書類をそろえておくことが大切です。
修理見積書や整備記録簿を確認する
事故車を売る前には、修理見積書や整備記録簿が残っていないか確認しておきましょう。
修理見積書があれば、どの部分をどれくらい修理したのかを業者に伝えやすくなります。
また、整備記録簿があれば、事故後もきちんと点検や整備を受けていたことを示せます。
事故車の場合、買い取る側は
- 「この車は安全に扱えるのか」
- 「どの部分にリスクがあるのか」
を慎重に見ます。
そのため、修理や整備の内容がわかる書類は、査定時の安心材料になりやすいです。
もちろん、書類がないから必ず売れないというわけではありませんが、あれば査定が進みやすくなるでしょう。
複数の業者で相見積もりを取る
事故車を売却するときは、1社だけの査定で決めてしまわないことが大切です。
なぜなら、事故車は業者によって評価の仕方が大きく違うからです。
一般的な買取店では低く見積もられた車でも、事故車専門店では部品や海外需要を見込んで高く評価されることがあります。
反対に、状態によっては近くの買取店のほうが手続きが早く、結果的に便利な場合もあるでしょう。
少なくとも2社から3社に査定を依頼し、金額だけでなく手数料や引き取り条件まで比べることが重要です。
査定額が高く見えても、あとからレッカー代や手続き費用が差し引かれると、手元に残る金額が少なくなることもあります。
事故車の売却で注意したいトラブル
この章では、事故車を売却するときに起こりやすいトラブルについて解説します。
事前に注意点を知っておけば、契約後の減額や費用請求などを防ぎやすくなります。
修復歴を隠すと契約後にトラブルになる
事故車の売却で特に避けたいのが、修復歴を隠したまま契約してしまうことです。
査定のときに修復歴を伝えなかった場合、あとから業者の点検で発覚することがあります。
その結果、契約後に査定額を下げられたり、契約のやり直しを求められたりする可能性があります。
たとえ悪気がなくても、結果として「大切な情報を伝えていなかった」と判断されることもあるため注意が必要です。
修復歴や大きな事故の経験がある場合は、わかる範囲で正直に伝えることが一番の防止策です。
わからない場合は、無理に「修復歴なし」と言い切らず、「過去にこの部分を修理したが、修復歴にあたるかは不明」と説明すると安心です。
契約後に査定額を下げられることがある
事故車の売却では、契約後の減額トラブルにも注意が必要です。
たとえば、最初の査定では高い金額を提示されても、引き取り後の詳しい点検で「想定より損傷が大きい」と言われ、金額を下げられるケースがあります。
もちろん、査定時に見えなかった重大な不具合が見つかった場合、再確認が必要になることもあります。
しかし、最初から高い金額で契約を取るために、あとから減額するような業者には注意しなければなりません。
契約前には、減額される条件や、契約後の査定変更があるのかを必ず確認しましょう。
口頭の説明だけでなく、契約書にどのように書かれているかを見ることが大切です。
レッカー代や手続き費用を確認する
事故車は、自走できない状態になっていることもあります。
その場合、売却先の業者がレッカー車で引き取りに来ることになりますが、レッカー代が無料なのか有料なのかを必ず確認しましょう。
査定額がついたとしても、引き取り費用や廃車手続き費用が差し引かれると、手元に残る金額が少なくなることがあります。
特に遠方の業者に依頼する場合は、地域によって追加費用がかかる可能性も考えられます。
「買取金額はいくらか」だけで判断せず、「最終的にいくら受け取れるのか」を確認することが重要です。
無料と書かれている場合でも、条件付きではないかを事前に聞いておくと安心です。
キャンセル料の有無を確認する
事故車の査定を依頼するときは、キャンセル料の有無も確認しておきたいポイントです。
査定を受けたあとに、家族と相談して売却をやめたくなることもあるでしょう。
また、ほかの業者からより高い金額を提示され、売却先を変えたいと考える場合もあります。
そのときにキャンセル料が発生する契約内容になっていると、思わぬ出費につながります。
特に、車の引き取り後や名義変更の手続きが進んだ後は、キャンセルできない、または費用がかかる場合があります。
契約前に、いつまでなら無料でキャンセルできるのかを確認しておくことが大切です。
まとめ:事故車は売却していいか?査定額への影響と注意点
事故車は、状態によって査定額が下がることはありますが、売却自体は十分に可能です。
修復歴がある車は、同じ条件の中古車と比べて査定額が下がりやすく、特に骨格部分の損傷がある場合は大きな減額につながりやすくなります。
しかし、海外での需要、使える部品の価値、鉄やアルミなどの資源価値があるため、事故車だからといって価値がゼロになるわけではありません。
普通の買取店で値段がつかなかった車でも、事故車専門店に依頼することで買取対象になる場合があります。
売却前には、事故歴と修復歴の違いを確認し、
- 車検証
- 自賠責保険証
- 修理見積書
- 整備記録簿
などをできるだけ用意しておきましょう。
また、1社だけで決めず、複数の業者で相見積もりを取ることも大切です。
- 契約後の減額
- レッカー代
- 手続き費用
- キャンセル料
などは、事故車売却でよくあるトラブルの原因になります。
事故車を納得して売るためには、修復歴を正直に伝え、費用や契約条件を確認し、複数業者を比べることが重要です。
「事故車だから売れない」とあきらめる前に、まずは専門業者を含めて査定を受けてみてはいかがでしょうか。
正しい知識を持って進めれば、事故車でも無駄に安く手放すことを防ぎやすくなります。